
この記事の内容
キングダム45巻の見所は第490話と第491話
キングダムのもう一人の主役、嬴政。
45巻は嬴政の戦いが描かれている巻といえます。
斉王との会談も見ごたえがありましたが、やはり李牧との会談がクライマックスでしょう。
嬴政の掲げる理想に異を唱え、対案を提示した李牧。
それを真っ向から否定した嬴政。
二人の意見の応酬は、戦場での矛の打ち合いに勝るとも劣らない迫力ある場面展開でした。
ただ、この応酬はお互いに相手の力量を推し量るような、探るような”打ち合い”であったと思います。
李牧があんな軽く論破されるような不完全な対案を本気で提示するハズがありません。
”あえて”あの対案を提示したのでしょう。
嬴政も李牧が本気で言ってるとは思っていませんでした。
李牧の目的を「顔を見に来ただけだろう」と言っていたことからもそれがわかります。
お互い、役者だったということです。
李牧が苛立ち、咆哮をあげた理由をカイネは先が見える故の苛立ちといっていました。
後戻りできぬ戦争の時代に突入することへの苛立ちだと。
もちろんそれもあるのでしょうが、李牧は嬴政を目にし、舌戦を交わしたことで先の先まで見えてしまったのではないでしょうか。
それは趙の敗北と秦による統一。
負け惜しみとは違うでしょうが、あのヒステリックともいえる咆哮は、自分の立場や取り巻く状況への苛立ちに見えました。
嬴政に向かって言った言葉。
「あなたのような王にお仕えしたかった」
あれは李牧の本心であり、悲痛な叫びなのかもしれません。
余談ですが、こういった李牧の発言を悪用するような輩が趙国内の重職に就いています。
ほぼ完璧キャラな李牧なんですが、チョイチョイ隙を与えちゃうんですよね…
キングダム45巻収録されている話
- 第482話 離眼と趙国
- 第483話 勝敗の夜ふけ
- 第484話 それぞれの出発
- 第485話 蒙恬の報せ
- 第486話 文官達の戦い
- 第487話 東西大王会議
- 第488話 秦王の絵図
- 第489話 蔡沢の矜持
- 第490話 宿命の舌戦
- 第491話 秦の障壁
- 第492話 成長への募兵
キングダム45巻のネタバレ・あらすじ
黒羊戦五日目午後。
桓騎軍が離眼へ向け移動を開始との報せを受けた紀彗と金毛。
紀彗は離眼の城主でもあり、何としても離眼を守らねばならないと訴えます。
金毛はこれが紀彗を誘い出す桓騎の罠であることを説明しますが、それは紀彗も分かっています。
紀彗軍がこの丘を去った後、必ず隠れている軍が丘を攻め上がると。
しかし紀彗軍が丘を出て追って来ないようならば、桓騎は必ず腹いせに離眼の民を皆殺しすると紀彗は確信していました。
あの”贈り物”がその証拠。
慶舎がいない今、実質的に総大将は紀彗。
離眼一城と趙国西部一帯、どちらを選ぶかの選択を迫られます。
飛信隊は桓騎の命を受け丘の麓で身を潜め待機中。
桓騎の命令は”趙軍が桓騎軍を追って丘を出た隙を狙い襲撃せよ”。
紀彗や離眼のことを知らない信や河了貂は、趙軍が自ら占拠した丘を離れるなど信じられないでいました。
ドドドドドドド
信たちはその信じられない光景を目にします。
「離」の旗を掲げた軍勢が大挙して丘を降って行ったのです。
紀彗は”離眼の民”を選択。
これを合図に樹海内に隠れていた残りの桓騎軍と飛信隊が丘を襲撃開始!
襲撃を予想していた金毛は岳嬰と共に迎撃に出ます。
秦側は砦化された箇所に苦戦を強いられるものの、ゼノウ一家と飛信隊がこれを突破!
形勢は完全に秦側となり、金毛は遂に全軍撤退の命令を出します。
一方、離眼に向かっていた桓騎軍は、紀彗軍を十分引きつけた後、四方へ分散し逃走。
紀彗は散開した桓騎軍を追撃せず、万が一の襲撃に備え離眼城に入ります。
逃げた桓騎たちは再び黒羊に戻り、すでに桓騎軍が占拠した中央丘に悠々登頂。
黒羊から趙軍が全軍撤退したことによって、黒羊戦は桓騎が言った通り五日目で秦軍の完全勝利となりました。
黒羊戦後、桓騎軍・飛信隊は黒羊各丘の砦化に着手。
飛信隊は西の丘を任されていました。
そこへ咸陽から辞令を持って蒙恬と楽華隊がやって来ます。
辞令の内容は、現場の引き継ぎと飛信隊の休養。
断る信でしたが、次の戦に向けて隊を進化させる時間に使えとの蒙恬の言葉に納得します。
その頃、
趙と斉の国境付近「香」という小さな城では咸陽の目を盗んで三人の大物が密談の席についていました。
その三人とは、
秦国最高外交官・蔡沢
趙国宰相・李牧
そして…斉王・王健王!
秦国・咸陽
蔡沢から急報の伝書が嬴政に届きます。
伝書に用いられた封は朱と青。
それは国運に関わる知らせを意味する封…
数日かけて引継ぎを終え、飛信隊が咸陽に向け出発という時、急報がもたらされます。
その報せとは”趙国と一時休戦”。
信たちは咸陽で何かが起こったことを察します。
数日後…
咸陽にものものしい警備の中、国籍不明の一旅団が到着。
蔡沢が独断で斉王と李牧を引き連れて来たのです。
昌平君は蔡沢にこの勝手な行動の経緯を訊ねます。
蔡沢は斉王と秦王の対話を実現させるために動いたと説明。
李牧についてはオマケみたいなものだと。
斉王が咸陽まで来るには途中 趙国を通らねばなりません。
それを趙に伝えたところ、無事に通す条件として李牧の同行と秦王への謁見を求められ、これを蔡沢は”可”としたのです。
急遽決まった斉王とのトップ会談。
そして李牧の謁見…
狙いが分からないまま嬴政は両者に臨みます。
斉王の希望により、会談は城壁上の踊り場で食事を取りながら行う事に。
斉王は”中華統一”について訊ねます。
”人が人を殺さなくてすむ世界”という嬴政の理想が空論ではないのであれば、滅ぼされる側である自分が納得できる説明を聞かせよと斉王は迫ります。
嬴政は答えます。
これが征服戦争ではなく、”新国建国”の戦争であったことを民に理解してもらう必要がある。
中華統一後に現れる超大国は、人ではなく、法が民を治める”法治国家”なのだと。
嬴政が話した「東西南北”平等”の法治国家」。
斉王は嬴政の目指す場所が、民が惑い苦しむような所ではないことを知り安堵。
蔡沢の口車に乗って来た甲斐はあったと呟き、嬴政に全中華の舵取りを任せてもよいと告げます。
この言葉の意味を即座に理解し、頭を下げ無言の礼をつくす嬴政。
これは非公式ではあるものの、斉国の実質的な降伏宣言と秦国の受諾を意味していました。
戦わずして秦国の目指す六国制覇のうちの一国がこの会談で成ったのです。
嬴政は斉王を連れてきた蔡沢に礼をいいます。
蔡沢はどんな崇高な理想も実現できねば稚児の戯言だとピシャリ。
嬴政はこの場を後にして謁見の間に向かいます。
嬴政と李牧が対峙。
李牧に自ら咸陽まで乗り込んで来た理由を訊ねます。
李牧は嬴政の目指す理想の世など、その過程で倒れていく者達にとっては何の慰みにもならず、悲劇そのもの。
中華統一の夢をあきらめ、七国で同盟を作る道を選んではもらえないかと訴えます。
嬴政はこれを真っ向から拒否。
根本を変える以外に道はないと断じます。
悲劇が覆うことは百も承知。
それでも秦は武力を以って趙を含む六国全てを攻め滅ぼし、中華を統一すると宣言。
李牧はこれを宣戦布告と受け取ります。
李牧の帰国後、趙は対秦のための軍事強化に入り、それを追うように秦もまた各地の軍備強化に入りました。
飛信隊にも軍強化用に金と米が送られ、信は新たに兵を雇うべく募集をかけます。
三か所で行われている飛信隊入隊選抜試験。
そのうちのひとつ、丁可村の会場で信と河了貂は弓矢を持つ兄弟に出会います。
兄弟の上級弓兵を軽く凌駕する弓の腕前に信も河了貂も驚愕!
そして兄弟に弓を教えたという父親が、かつて麃公軍に所属していた弓の名手、蒼源と聞いてさらに驚く信と河了貂。
秦で唯一人「中華十弓」に名を連ねた人物、それが蒼源だったからです。
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キングダム45巻を違法で危険なzipやrarで読めない理由
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